「門前の小僧,習わぬ経を読む」何度も聞いているうちに,いつの間にか覚えてしまう。
「百聞は一見に如かず」何度も聞いて得る知識よりも,見て得る知識にはかなわない。
「百見は一考に如かず」何度も見て知識を得るよりも,自ら考えることが重要。
「百考は一行に如かず」いろいろ考え過ぎるよりも,まずは行動に移すことが重要。
「百行は一果に如かず」闇雲に行動するのではなく,いい結果を出すように行動すべき。
「知行合一」知って行わないのは,未だ知らないことと同じ。
聞いたり,見たりして得られた知識と,いい結果を出そうとする行動は同等に重要.超音波ガイド下穿刺と戦車での攻撃は類似している。
医師が考える「治療方針」は,車長が考える「戦術」に
医師の左手が行う「プローブ操作」は,操縦手の「運転技術」に
医師の右手が行う「穿刺技術」は,砲手の「砲撃技術」に
戦車の車長が「戦術」を決めるように,医師は「治療方針」を決める.
上腕骨を側方挙上するとき,通常は肩甲胸郭関節は前鋸筋と僧帽筋の収縮によって上方回旋するが,何らかの理由で肩甲挙筋と菱形筋と僧帽筋が代償として収縮し,肩甲骨が挙上し肩こりの原因となる。
肩甲挙筋と菱形筋の支配神経である肩甲背神経と,僧帽筋の知覚神経である頚神経叢を同時にブロックするために,局所麻酔薬を注入する部位をC5後結節の中斜角筋内に決定する。
肩甲背神経ブロックにより肩甲挙筋と菱形を弛緩させた後にストレッチと前鋸筋の筋トレを指導する。
同時に代償運動が起こった原因を探す。
「戦術」を実行するために,操縦手は「運転技術」を駆使し目的地に到達する。
「治療方針」を実行するために,左手は「プローブ操作」を駆使し目的部位を映し出す。
「戦術」を実行するために,砲手は「砲撃技術」を駆使し目的地に打ち込む。 「治療方針」を実行するために,右手は「穿刺操作」を駆使し目的部位まで針先を進める。
目的部位に針先を進めるためには,右手と左手のコンビネーションが重要となる。
約2mmの超音波ビームの中に針を収めながら,目的部位まで針先を進める。
皮膚に対して,プローブの長軸は密着しているか?
穿刺方向に対して,プローブは回転していないか?
皮膚に対して,プローブの短軸は傾いていないか?